上機嫌でいこう。

本とか、音楽とか。本は新書を読むことが多く、音楽はクラシックやサウンドトラックを中心に。映画やDVDも好きで見ています。

たじろぐより他にない:若松英輔著『池田晶子 不滅の哲学』、ファーストインプレッション

恐ろしい本に出会ってしまいました。

若松英輔さんの『池田晶子 不滅の哲学』(2013年11月、トランスビュー)。 

池田晶子 不滅の哲学

池田晶子 不滅の哲学

 

 

池田さんの本は、恥ずかしながら読んだことがないのですが、お名前は知っていました。著者の若松さんの名は、Eテレ「100分de名著」の『苦海浄土』の回でのナビゲーターとして出演された時に覚えたものです。

私は本を読むときには、鉛筆を片手に、傍線を引きながら読んでいます。しかし、この本は図書館からの借り物なのでそれができません。なので、Evernoteなどに書き写しながら読み進めようかと思っていました。ところが、線を引くならたちまち真っ黒になってしまうほど、大事と思われるところが次々と出てきます。書き写すのはあきらめようかと思っています。

それは、幼い時のこんな経験を思い起こさせました。中学の遠足で山に登った時のことです。その時私は、家族で共有していたカメラを借りて出かけたのですが、その光景のあまりの美しさ(もちろん、それは「美しい」と言うだけでは汲み尽くせないものでしたが)に圧倒されて、撮影するのを放棄してしまいました。その時、その空気感や温度、草や土、葉の匂いなどを丸ごと再現できはしない、それならば謙虚に口をつぐむしかないと考えました。その感覚はまだ、ありありと体に残っています。そうした、ただたじろぐよりは他ないといった感じが、今回の読書でも感じられるのです。

第一章を読み終えましたが、抜き書きや要約を拒むその内容を、どう身体化したらいいのか、私にはもうわかりません。最後まで読んで、もう一度考えてみたいと思っています。